これまでの取り組み

ニュースレター Vol.14

徳島まち美化評判記

 四国地方は、道路・河川などでの美化活動が各地でみられます。とくに、住民の主体性を活かした里親制度(アダプト・プログラム)は、単なる清掃活動を超えた広がりをみせています。そこで事務局では、アダプト・プログラムをはじめとする美化活動に熱心な四国・徳島市に伺い、住民主体の美化の様子を取材しました。

 まず事務局が伺ったのは、徳島県庁。ここでは、「アダプト・プログラム吉野川」に関する取り組み状況をお聞きしました。
 吉野川アダプトは、日本におけるアダプトのさきがけといえる「クリーンアップ神山会議」(県内神山町)の成功が契機となって取り組まれているもので、平成11年、吉野川の流域交流をめざす地元の企業・行政・個人が参加した「吉野川交流推進会議」がスタートさせました。平成12年度末現在で、里親登録が87団体・企業、養子縁組エリアの総延長が約56qに及んでいます。
アダプトのルールとしては、一里親あたりの養子縁組エリアが最低600m以上と長いことが特徴です。ここを、里親は最低でも年3回以上清掃することになっています。養子縁組の期間は2年間で、更新も可能です。
 そして、養子縁組エリアには、アダプト・サインが立てられます。高さ1m・幅20p程度の大きさで、「クリーンアップ神山会議」のものがベースの統一ロゴをあしらった、シンプルなデザインとなっています。
 集めたごみは吉野川流域の各市町村で処理しますが、里親からの排出方法は、清掃施設への持込(徳島市など)か指定場所への排出(板野町・藍住町など)か、自治体によって異なります。また徳島市内には、「特別協賛企業」として、アダプトのごみを受け入れ、自社のごみとともに処理するスーパーが2社あります。ごみを集めるコンテナを用意してくれるので、特別協賛企業にごみ処理をお願いするところも少なくないようです。
 県としては、河川敷がきれいになる効果もありますが、なによりアダプトはパートナーシップの醸成に欠かせないものであり、その観点から今後ともアダプトの推進をサポートしていきたい、とのことでした。